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社内外のコミュニケーション最適化に活きた、MBAでの学び。(修了生/伊藤佐和さん)

今回の記事は、2015年12月6日(日)に開催された「MBAと女性のキャリアを考える。」にご登壇いただいた受講生・修了生の方々にお話いただいた内容をまとめたものになります。

立場や置かれているご状況が異なる5名の方々にご登壇いただきましたが、今回はその中から、ジョンソン・エンド・ジョンソンの日本法人グループでCSR関連の仕事をされている伊藤佐和さんのお話をご紹介したいと思います。伊藤さんはどのような理由でMBA受講をお考えになられたのでしょうか?実際に学んでいく中で苦労したことは?そして、学びが修了後にどのような成果につながっているのでしょうか?

Q&A形式でその内容をご紹介したいと思います。

Q.現在のお仕事の内容・MBA取得をお考えになられたきっかけについてお話をいただきたいと思います。

A.私は現在、ジョンソン・エンド・ジョンソンの日本法人グループで働いています。仕事の内容は、社会貢献活動を担当です。MBAの取得を考えたきっかけは、Bond-BBT MBA入学当時は医療機器部門の経理財務本部長(CFO) 秘書をしていたのですが、経営層がどのようなことを考えているのか、それを学んで理解することでより効果的に仕事を進めていきたいと考えていたためでした。

Q.数あるMBAプログラムの中でBond-BBT MBAを選ばれた理由は何ですか?

A.MBAプログラムで学ぼうと考えた際、いくつかプログラムを比較検討しました。通学で土日だけのものとか、海外に留学して学ぶものとか。日本のオンラインプログラムも検討しました。

私は結婚もしていたので、仕事・プライベート・学びを両立してやっていくことを考えたときに、

・通学して土日をすべて勉強に充てるということは難しい。
・英語「を」学ぶのではなく、英語「で」学ぶことを通して仕事で使える英語力が鍛えられるのではないか。

という2点が大切なポイントでした。そのため、日本語でMBAという選択肢もありましたが、英語で学ぶことができるプログラムを選んだということがあります。それならば、一番マッチしているのはBond-BBT MBAではないかと考えて入学を即決しました。

Q.イベント参加者から事前に多く寄せられたご質問がタイムマネジメントについてです。入学当初は秘書をされていたそうですが、役員の方々をはじめ、社内外の調整に動くことも多く、ご自身のペースで仕事ができないことも多かったのではないでしょうか。また、当時は震災後で社会貢献委員会のリーダーもされていたとのこと。そのようなご多忙な中、どのようにして勉強に取り組まれていらっしゃいましたか?苦労されたことや工夫されたことなど、教えていただければと思います。

A.もともと秘書という仕事をしていて、それに加えて震災以降、有志で運営している社会貢献委員会に取り組んでいたのでたしかに忙しかったです。なので、時間を捻出するためにプライベートな時間に自分が手を動かさなくても物事が進むように工夫をしていました。例えば、掃除の為にルンバを買ってみたり、買い物もネットスーパーに切り替えて時間を使わなくても済むようにしたりしましたね。

最初はすべてを両立しなくてはと考えて朝4時に起きてご飯を作るといったことなどもしていましたが、主人が無理なくていいと言ってくれ、そのような工夫をするようになってからは余裕ができるようになって、時間をいかにもっと有効活用するかということを考えるようになりました。秘書なのでもともとフレキシブルに仕事をすることに慣れていましたが、その中で仕事を早く切り上げるためにどのように部のメンバーをサポートし、仕事を進めるかを考えました。

最初、職場の人には特に勉強をしているとは伝えていなかったのですが、これまでの、私ができる事はなんでも変わりに引き受けるというサポート方法を止めて、同僚が出来るようになったほうが良さそうな事は、やり方を伝える等して次回から自分で完結してもらえるように徐々に関わり方を変えたり、その他の方法で業務の効率化を図るなどしたりして、できた時間を勉強に充てるようにしていました。

Q.修了されてから今までを振り返ってみて、学んだことが仕事に活きたと感じたことはありましたか?もしあれば具体的なエピソードも交えてお願いします。

A.私がBond-BBT MBAに入学した2011年、夏になったタイミングで日本人の上司(CFO)がシンガポールに栄転となり、代わりにアメリカ人が上司になることになりました。

その方は新卒でJ&Jに入社し、アメリカでキャリアアップしてきた方だったので、文化や考え方が大きく異なるであろう日本人ばかりの環境の中でCFOとして力を発揮してもらうために自分は何ができるのかを秘書として考えました。

その際に、Bond-BBT MBAで学んだことが本当に役に立ちました。例えば、スタディツアー時に学ぶ「Cross Cultural Management」やオンライン受講の「Leadership」。日本人とアメリカ人にどのようなコミュニケーションの違いがあるのか、彼の培ってきたリーダーシップスキルが日本ではどのような反応を引き起こすのかということを見ていたのですが、まさに講義で学んだことと同じ状況が目の前で起こっていました。

「上司はこのようにやっているけれど、その背景としてはこのような想いがあるのだろう、であれば自分がどのように組織と彼をブリッジしてコミュニケーションすれば、組織が拒否反応を起こすことなく彼を受け入れることができるのか?」「上司が日本で働くことを少しずつ理解しながら、彼の良いところも日本のよいところも組み合わせてより良い組織運営にするためにはどうすればいいか?」などと考えていましたが、講義で学んだセオリーをもとに戦略的に判断して動くことができたというのは良かったと思います。

どのようしていくとお互い良い気持ちでモチベーション高く働けるようになるのかはとても大切なこと。勉強したことはこのような仕事の場はもちろん、家庭でも実践することができるものです。

また、修了後、物事を自分の視点だけでなく、客観的に見ることができるようになったと思います。そして、自分だけでなく世の中がハッピーになれば巡り巡って自分にも回ってくるのだから、まずは世の中をハッピーにすればよいのではないかと考えるようにもなりました。

そういった想いを強く持ちながら秘書と社会貢献活動の両立を目指し、それが評価されたのか、今は社会貢献の専任マネージャーになることができました。5,000名のグループ社員に対して、「みんなでより良い社会に貢献し、成長し、ハッピーになれるようにしていこう」という決意が自分の中で芽生えています。それもBond-BBT MBAに入っていろんな目線で自分が思っていたことを整理して、自分が思っていたビジョンとかを持てるようになったからかなと思っています。

Q.参加者の方から、「英語の授業についてですが、英語で仕事をしているものの流暢ではない。英語の授業に不安がある。それを皆さんはどのくらいのレベルで受けたのか?問題ない人もいると思うが、それなりのレベルから英語のレベルアップをしていったのかなどが気になる。」とご質問をいただきました。その点はいかがでしょうか?

A.秘書という経歴が長かったので、アメリカ人の上司に代わった時も秘書として伝えるべきことは決して上手ではない英語ではありますが、しっかり伝えることができた経験が自分にはありました。このことから、経験や事前知識は大切だと思っています。勉強したことのない分野、土地勘がない分野のテキストを経験値や事前知識がないまま英語で読んでも理解することができなかったと思います。

それを前提に、私の場合はこれから受講する英語科目については先に日本語で参考図書を読むようにしました。基礎となる書籍でこういったことを英語で学ぶのだろうなということを日本語で読んで先に掴んでおく。そうすると、ある程度の枠や考え方などがわかっているので、次に英語でテキストを読んだときに日本語であんなことが書いてあったから英語のここではこういうことを言っているのだなと予想しながら読むことができました。その過程の繰り返しで英語力も鍛えられていきましたね。

役員の方と組織をつなげる橋渡し役として活きたBond-BBT MBAでの学び。(Bond-BBT MBA事務局より)

秘書というご多忙な仕事をしながら学び抜かれた伊藤さん。限られた時間でいかにご自身がやるべきこととそうでないことを見極めてタイムマネジメントをしていくか、参考になる点も多くあったのではないでしょうか。

また、伊藤さんは役員の方と組織をつなげる橋渡し役として社内外でコミュニケーションをとることが多くあったため、特に「Cross Cultural Management」や「Leadership」で学ばれたことが仕事でも活きたということでした。多くのフィールドスタディなどの研究を通してこれまで培われてきた理論や知見は、他者と連携しながら仕事をしていくことになる実践の場では活かせる点も多いものです。

Bond-BBT MBAの場合は、これらの学びをほとんどの科目で3~5名のチームになって取り組むグループプロジェクト(グループワーク)で実践することもできます。それが、学びを学びだけで終わらせずに実践で使えるレベルに昇華させることにつながっているのではないでしょうか。

現在は社会貢献活動でご活躍されている伊藤さん。今後のますますのご活躍を心からお祈りしています!

▼第2回「MBAと女性のキャリアを考える。」2016年4月3日(水)開催!詳細はこちら。
https://bondmba.bbt757.com/post-1030/

▼他の登壇者の方々の記事はこちら
鍛えられた「チームで成果を上げる力」と「多面的な視点」。いずれも成果を上げるためには不可欠です。
「視点」を得られたこと。それが、Bond-BBT MBAでの学びの最大の成果でした。
リーダーとしてチームをまとめ成果を上げる力がついてきていることを実感しています。

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