【第4部】子育て世代に伝えたいこと。海外をあきらめないで!(修了生/中田晃さん)
子育てをしているから海外にチャレンジするのは難しいかもしれない…。中にはそう考え、海外へのチャレンジをあきらめたり、先送りにしたりしている方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、中田さんは子育てをしているからこそ、海外にチャレンジすることをお勧めしています。それは、どういうことでしょうか?
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【第1部】21世紀に稼ぐ力のある人材とは?
【第2部】なぜ米国で起業をしたのか?
【第3部】夢を持ち続けて努力することが如何に大切か。
5人家族、ともに歩んできた日々。
家族紹介を簡単にすると、私と女房、そして子どもが3名います。長男、長女、次男です。子どもは現在20代。長男は今、日本に帰って仕事をしています。長女はアメリカの大学(医学部)卒業後、米国医師免許(ECFMG)を今年取得。次男はアメリカの大学(工学部)3年生に在籍中で、ロケットサイエンスを専攻しています。今年、日本語とスペイン語の通訳ガイドを取得しました。それぞれが、自分の進路を模索しつつある年齢です。
さて私の話に戻りますが、2001年にブラジル勤務が終了すると、今度は現地間異動で、2度目の米国勤務を命じられました。勤務地はSan Joseシリコンバレ-(3年間)その後Lake Forest/San Diegoに転勤(6年間)。この間に私は、米国での起業・独立する最終決断をしました。その準備の為、2009年末に日本企業を米国にて退職し、現在に至ります。
身の振り方をどうするかについては家族と話し、その結果、家族は皆一緒にアメリカに残ってくれることになりました。今になり話を聞くと、特に子どもは、私が修羅場を歩いたせいか、へとへとになった姿を見て“お父さんが可愛そうで一人にしておけない。家族一緒がいい、とお母さんに話した。”と言ってくれています(涙)。私はこの時点で、家内と子ども3人をブラジルから米国へと連続11年間も海外に連れまわしました。
家族には苦労させましたが、その反面、家族の絆はとても強まりました。この点ほっとしています(笑)。
子育て世代のための新しい働き方入門
私と家内の海外歴プロフィールを簡単にご紹介します。
私と家内は、結婚後、通算20年、3人の子供を帯同しての海外滞在歴があります。滞在国は、中米パナマ、南米ブラジル、そして米国です(私はこれに加え、結婚前に、中近東、オランダ/ルクセンブルク等の駐在経験があり)。家内は海外での出産を1度経験。子どもの教育については、小学校(海外現地校)、中学校(現地校)、高校(現地校)そして大学(米国)迄、全てのケースを経験しました。家内は、私の2度目の米国赴任時を機会に、日本での仕事(高校英語教諭)を止め、私に同行してくれました。その後、米国大学にて修士課程 (教育心理学)取得、現在はIrvine Valley カレッジ准教授(教育心理学)」として教鞭をとっています。
以上を踏まえ、「私と家内二人が共有する」考えまたは価値観を、皆さんにシェアさせて頂きます。
まず、私共の現状認識はこうです。
グローバル化が進む中、親たちは、子どもを世界で通用するエリートに育てる為、日々、努力を重ねている。然しながら、若手マザー(或は若手ファーザー)の中には、子育ての仕方がわからず、また周りの適切な助言(豊かな経験者からの)にも恵まれないケースも多い。
また、私たち夫婦に、こんな相談もよく寄せられます。
我が家に夫(または妻)の海外赴任の話がやってきたが、共働きしている。夫婦どちらかが単身赴任を選択すべきか、それとも片方が退職しての同行か?
共働き夫婦が常識になった昨今、この選択に悩む夫婦は確実に増えていると思います。私たち夫婦も例外ではありませんでした。以下、私たちからの基本アドバイスです。
1)これからの時代、「家族で海外」はアリ。
子どもが未就学児から小学生の間は、特に家族一緒はマストと思います。あわよくば2人目も欲しい。赴任先の医療、子どもの教育環境、そして住環境を調べ、大きな問題が無ければ、子連れ海外生活を強く薦めます。
では、子どもがもう高学年、例えば、小学6年生以上、中学生の頃だったらどうか? 私も家内も実は中学・高校の計6年間を海外で過ごした帰国子女です。共に米国の現地高校を卒業し、日本の大学に10月入学しました。われわれは、育ち盛りの年代に、異文化環境・外国語環境の下、よく学び、よく遊び、自然と友人作りするコツを学びました。これは大きな財産だと思っています。従って、高学年のお子さんこそ、海外は望ましいと考えています。
2) 共働きのケース、夫婦どちらかが単身赴任を選択すべきか、それとも片方が退職しての同行か?
これで悩んだら、推定赴任期間(例えば2年)を設定し、決断したらどうでしょうか?
3) 夫婦・子ども帯同し、海外赴任される方へのメッセージ。
例え退社して、夫(または妻)の海外赴任に同行しても、母親(または父親)は「働く」ことを続けて欲しい!
私の家内のケースは、当時会社が発行した帯同ビザで働けないからと自ら就労ビザを取り、就業の切符を手にいれました。また私たちの周りには、現地で学んだ事を活かして日本帰国後に再就職…というケースも多い。共働き夫婦における海外赴任は、ピンチじゃなくてチャンス。人生の舵を大きく切って欲しいと願っています。
これまでの中田さんによる連載記事はいかがでしたでしょうか?
日本法人の駐在員から米国で起業。そして本日まで我が道を突き進まれてきたことが本当によくわかるかと思います。しかも、子育てもしっかりと奥様としながらです。
子育てをしながら海外で働くことはやはり大変なことだと思います。すでに実践されている方の中にも苦労をされていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。ただ、決して不可能な道ではないということが、中田さんのお話からも伝わってきます。
日本市場が縮小していると言われる昨今。今後ますます海外で働く機会が、駐在、出張など様々な形で増えてくるかと思います。そのような状況に直面したとき、どうするか?今回の中田さんの記事がご自身の道を考えるヒントになりましたら幸いです。
米国市場上場に向けてご準備を進められている中田さん。今後のますますのご活躍を心からお祈りしています!
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【第1部】21世紀に稼ぐ力のある人材とは?
【第2部】なぜ米国で起業をしたのか?
【第3部】夢を持ち続けて努力することが如何に大切か。