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【第1部】文武両道。仕事・学び・剣道を両立しながら、在学中、剣道四段に昇段。(現在は錬士六段)(修了生/渋谷寛さん)

今回ご紹介するのは、Bond-BBT MBAプログラム10期生の渋谷寛さんです。渋谷さんはIDCという、ICT市場を調査分析及びアドバイザリーサービスを実施する独立系リサーチ会社にてITアナリストとしてご活躍されています。元々は外資系企業で開発エンジニアおよびプリセールスエンジニアをされていたそうですが、自分のキャリアを見直す中、技術だけでなく英語力や経営学なども鍛えることで実力を身に付けないといけないといった危機感を抱かれていたとのこと。それがBond-BBT MBAに入学した動機になったとおっしゃっていました。

2回にわたる連載インタビュー、第1回は渋谷さんの仕事内容と在学中の様子にフォーカスしてご紹介したいと思います。

Q.現在のお仕事の内容について教えてください。

私は現在、IDCというICT市場を調査分析する独立系リサーチ会社で働いています。アナリストとして、IT、特にシンクライアントやクライアント仮想化の分野を調査分析し、専門性の高い市場調査レポート、ROI分析レポート、ユーザー事例分析レポートなどを執筆しています。そのため、日々、IT企業を訪問し、クライアント仮想化分野の取材することがベースになっており、他にも発表記者会見、アナリスト向けブリーフィング、イベント、セミナーに参加し情報収集することも多く、その回数は年間200回を超えます。また、お客様から、カスタム調査、ホワイトペーパー執筆、セミナー/イベント講演などをご依頼頂く事もあります。IT企業だけでなく、自治体、病院、大学、製造業、金融などクライアント仮想化を導入している企業を訪問、インタビューし、市場動向を把握するための定性的分析も行っています。新聞、IT専門誌、インターネット、IT企業からの製品/サービス発表レターなど多くの情報源をチェックすることも欠かせません。

クライアント仮想化製品/サービスの中核を占める企業は、米国など海外に本社がある企業が多いため、国内だけでなく海外の動向も、把握しておく必要があります。海外からCEOやCMOが来日する場合、意見交換する事を求められます。IT企業や一般企業との懇親会も、人脈をつくるための重要な機会となっています。また、多くのメディア(紙媒体/インターネット)がアナリストにインタビューにくることも多く、日経新聞、日経産業新聞、日経コンピューター、ITメディアなどに掲載して頂きます。私たちアナリストは、自分たちそのものが「うりもの」なのです。

2013年に、クライアント仮想化をメインテーマにしたイベントを立ち上げ、本年まで計4回実施してきました。イベントの企画/構想、スポンサー契約のための提案、事例講演のための折衝、パネルディスカッション企画、そして、自分自身のイベント登壇や、スポンサーのためのホワイトペーパー執筆など、フル稼働します。現時点では、クライアント仮想化単独のイベントでは国内規模最大級で、毎回、CIO/IT責任者など300名ほど参加頂いております。参加者の方々の満足度もとても高く、私にとっても、やりがいのある事業の一つとなっています。

Q.前職まではエンジニアをされていたとお聞きしていますが、何かきっかけや危機感があってMBA取得をお考えになられたのでしょうか?

私はもともと、某大手外資系企業の研究開発部門で開発エンジニアをしていましたが、会社内の一般公募で異動、HW事業部のSEに転身しました。その後、在籍していた事業部が買収され、それにともなってプリセールスエンジニアとして買収先に転籍。エンジニアとして16年、テクニカルサポートとして5年、プリセールスとして約2年の実務経験があります。現職のIDCに転職をしたのは、Bond-BBT MBAを修了してからのことでした。

某大手の外資系企業で働いていたときにBond-BBT MBAに入学を決断しました。理由を一言で言うとしたら「危機感」です。勤めていた会社は、当時は就職・転職先として人気が高く、日本文化、慣習に適応した大手IT外資系企業であり、外資系としては安定していました。業務関連の専門性の高い研修だけでなく、海外留学制度、国内留学制度、大学院制度なども整っていました。自分自身のキャリアを改めて見つめ直す良い機会があり、自己研査、つまり自分自身をもっとブラッシュアップしないとやっていけないのではないかという焦りを感じていました。技術を深めるということはエンジニアとして大切ではあるのですが、それ以外の力を身に付ける必要性を感じていて、そのひとつが英語力でした。

英語力を鍛えるために何ができるだろうかと情報収集をしているときにMBAをはじめて知りました。そして、オンラインで学ぶことができるBond-BBT MBAプログラムに出会いました。私は大前研一さんが好きで、巡り会わせのようなものを感じました。「これは面白いのではないか」と感じ、出願しました。「自分を変える」「自分を超える」ために、時間の使い方と付き合う人を変えることが良いのではないかと考えました。実際に、かなり変わったことを実感しています。

Q.入学当初はかなり苦労をされたとのこと。特に学習時間の確保が大変だったそうですが、何かその状況を乗り切るために工夫をされていましたか?

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私は小学3年生から高校時代まで約10年間、剣道経験があり、約17年のブランクを経て、当時勤務していた外資系企業に剣道部が設立され知り合いに誘われた事をきっかけに、再開しました。Bond-BBT MBAプログラムで学び始めた頃は、剣道を再開し3年ほど経過しており、仕事と剣道を両立できていた時期でした。最初は、仕事、剣道、MBAと3つを並行して進める予定でしたが、時間を工面することが難しくなり…。まずはMBAをしっかり学ぶために、剣道を一時中断することにしました。

半年ほど剣道を中断していましたが、勉強が軌道に乗ってからはうまくリズムを整えることができ、そうすると不思議とエネルギーが湧きあがってきたので剣道を再開。仕事、剣道、MBAの両立をはかったのですが、その間に剣道四段に1回目で合格、昇段することができました。(四段の合格率は25%~30%で、1回目での合格率はさらに低くなります。)リズムやエネルギーは何事においても大切だと思います。

私が特に苦労したのはグループワーク。Bond-BBT MBAはひとりで黙々と課題に取り組めばいいというわけではなく、他の受講生とチームを組んで実際に現場で起こり得る課題に取り組む必要があります。実践的で面白い取り組みなのですが、自分と向き合う時間と外を向く時間の両方が大切であるため、時間のやりくりに苦労をしました。

苦労してもやり抜いて良かったなと感じたことのひとつが、人とのつながりが広がったこと。自分が想像していた以上に、同期や前後の方々との「つながり」をもつことができました。一緒に勉強会をする機会もあり、その中で相手も頑張っているから自分も頑張ろうと思え、モチベーションが上がりました。さらにスタディツアーでは普段お会いすることがない首都圏以外の他の地域の方々とも交流することができて、さらにつながりが広がって良かったと思います。

いかにリズムを掴むかが大切。(Bond-BBT MBA事務局より)今回のインタビューはいかがでしたでしょうか?

仕事・学び・剣道を両立しながら文武両道を体現されていた渋谷さん。途中、時間の確保をすることが難しくなって半年間は剣道を休まれていましたが、学びのリズムができてきてからは再開をし、昇段までされたとのこと!限られた時間の中で、タイムマネジメントにしっかり取り組まれた成果ではないかと思います。

一度リズムをつかめてしまえば、何事も軌道に乗り始めるもの。軌道に乗ると身体の底からエネルギーが湧きたち、物事をどんどん前に押し進めることができるものです(もちろん、その過程で様々な困難に直面したりもするわけですが)。渋谷様のお話はとても印象的でした。

人とのつながりが広がっていく中で、他の受講生と一緒に勉強会を開くこともあったというお話もありましたが、実際にどのようにされていたのでしょうか?次回は、その点にもフォーカスしてご紹介したいと思います。

▼次回の記事はこちら
日々考え抜き、切磋琢磨するからこそ力が身に付くもの。

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